さまざまな分娩法(1)

 

近年では、分娩法にもさまざまな種類があります。自分の納得のいく分娩法で、感動的な思い出を残してください。

 

「自然分娩」とは、自然に陣痛が起こるのを待ち、お産の流れに従って経腟分娩に臨むことです。自然な経過を基本としますが、安全を確保するために、さまざまな医療行為が行われます。陣痛が弱い場合は「陣痛促進剤」を使ったり、強すぎる場合は「子宮収縮抑制剤」を使ったりすることもあります。分娩が長時間に及ぶ場合は、「吸引分娩」や「鉗子分娩」になることもあります。

 

「無痛分娩」とは、麻酔を使用することで、痛みを和らげる麻酔分娩のことです。局所麻酔がほとんどなので、お母さんの意識ははっきりとしており、赤ちゃんの産声も聞けます。

 

「誘発分娩」とは、大幅に予定日を過ぎてもお産が始まらない場合や、胎盤機能が低下している場合など、陣痛促進剤などを使用して、分娩を誘発させる方法です。家庭の都合などのために行われることもありますが、そのような場合は、十分に赤ちゃんが成長しており、分娩の準備が万全であることなどが前提となります。

 

「帝王切開」とは、経腟分娩とは異なり、おなかを切開し、赤ちゃんを直接取り出す方法です。事前に日にちを決めておくことが多いですが、自然分娩の途中に帝王切開に切り替えることもあります。下半身だけの局所麻酔の場合は、お母さんの意識ははっきりしています。また、異常分娩の扱いになるので、保険が適応されます。

 

「LDR」は、陣痛、分娩、回復室が1つになった部屋で過ごします。一見、普通の部屋ですが、医療機器が収納されていたり、ベッドが分娩台になったり、陣痛から産後まで対応できます。陣痛室から分娩室への移動がなかったり、家族と一緒に出産を迎えたりすることができます。